映画「万引き家族」、オバマ前大統領の「2018年のお気に入りリスト」に選ばれる。日本作品で唯一

9月に死去した樹木希林さんは、是枝監督作品の"常連"だったが、「万引き家族」が最後の出演作となった。
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Getty Images/「万引き家族」公式サイト

アメリカのオバマ前大統領が12月28日、2018年のお気に入り曲、映画、書籍リストをFacebookで紹介した。「映画リスト」の中には、是枝裕和監督がメガホンを撮った日本映画「万引き家族」が選ばれた。

23の音楽作品、15の映画、29の書籍がリストアップされたが、「万引き家族」は唯一の日本作品となった。

オバマ氏はこれまでにも定期的に「お気に入りリスト」を公開しており、大統領在任中にはホワイトハウスの公式サイトでも公表していた。好きな音楽リストの中には、 音楽ストリーミングサービス「Spotify」で配信されているプレイリストもある。

今回のリスト公開にあたり、オバマ氏は以下のように思いを綴った。

2018年の年の瀬に、自分の大好きな恒例行事として、今年のお気に入りリストを紹介します。

リストを作っていると、自分を深く考えさせたり、インスパイアしたり、あるいは単にすごく大好きになったりした書籍、映画、音楽を通して、今年はどんな年だったのかを一呼吸おいてじっくり考えることができます。

また、才能ある作家やアーティスト、ストーリーテラーたちをきちんと強調する機会にもなります。中には、皆さんがすでにお馴染みの人もいるだろうし、中には全然聞いたこともない人もいるかもしれません。

さて、これが私の2018年のベスト作品リストです。ぜひ、楽しんで読んだり、観たり、聞いたりしてほしい。

世界で認められた「万引き家族」

第71回カンヌ国際映画祭で、最高賞のパルムドールを受賞した「万引き家族」。2018年7月に劇場公開されると、1週間で観客動員数100万人を突破。興行収入45億円を超えた現在でも全国の劇場で上映が続いている。アメリカ、イギリス、フランス、中国など海外でも公開されている。

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カンヌ国際映画祭の審査員長を務めたケイト・ブランシェットは、2018年の同映画祭は「inivisible people(見えない人々)」がテーマだったと振り返った。
Stephane Cardinale - Corbis via Getty Images

2003年公開の「誰も知らない」以降、様々なアプローチで家族のあり方を描いてきた是枝監督。

「万引き家族」は、社会の隅っこで置き去りになっている、"犯罪でしか繋がることのできない"登場人物たちを通して、家族や共同体の意義を問いかけた意欲作だ。

9月に死去した樹木希林さんは、是枝監督作品の"常連"だったが、「万引き家族」が最後の出演作となった。

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(C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI PRO.

なお、村上春樹さんの短編小説「納屋を焼く」が原作の韓国映画「Burning」も「お気に入り映画」に選出された。

以下、Instagramにも公開された「2018年のお気に入りリスト」。

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