大坂なおみへの差別ネタ、若手芸人Aマッソが謝罪「笑いと履き違えた最低な発言だった」。

大坂なおみ選手に必要なものについて、「漂白剤。あの人日焼けしすぎやろ!」と発言したという。
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Aマッソ(左が村上愛、右が加納愛子)
ワタナベエンタテイメント公式サイト

お笑いコンビ「Aマッソ」がライブ中に「ダイバーシティについて配慮を欠く発言を行った」として、ワタナベエンターテイメントは9月24日、公式サイトに謝罪声明を発表した。

 

Aマッソに厳重注意とダイバーシティの講義

Aマッソは、村上愛さんと加納愛子さんによって2010年に結成されたお笑いコンビ。2016年のM-1グランプリではセミファイナルに進出するなど、若手実力派芸人として活躍の場を広げていた。

同社の声明によると、「9月22日にAマッソが出演した『思い出野郎Aチームpresentsウルトラ“フリー”ソウルピクニック』のライブ中、特定の人物の名前を挙げて、ダイバーシティについて配慮を欠く発言を行った」としている。

同社は「ダイバーシティの尊重が重視される昨今において、Aマッソがライブ中にこれについて著しく配慮を欠く発言を行ったことについて、所属芸能プロダクションとしての監督責任を大変重く受け止めております」と謝罪。

ダイバーシティマネジメントの専門家やアンチレイシズム(反人種差別)を専門とする弁護士からのアドバイスをもとに、Aマッソの2人に厳重注意を行うとともに、ダイバーシティの意識をより高めるための講義を行ったという。

 

「最低な発言だった」「本当に無知だった」

問題となっているのは、9月22日に二子玉川ライズ(東京都世田谷区)で開催された無料イベント『思い出野郎Aチームpresentsウルトラ“フリー”ソウルピクニック』での発言。

「質問に対して薬局にあるもので答える」というコーナーで、女子テニスの大坂なおみ選手に必要なものを聞かれて、「漂白剤。あの人日焼けしすぎやろ!」と発言したという。イベント後にSNSで「人種差別だ」などど批判する声が上がっていた。

ワタナベエンターテイメントの公式サイトでは、村上さんと加納さんの自筆コメントも掲載。大坂選手の名前は出さないが、「ご本人様」と呼びかけて謝罪している。

加納さんは「笑いと履き違えた、最低な発言であったと今更ながら後悔しています。人前に立つ仕事をする人間として以前に、一人の人間として絶対にあるまじき言動であったと思います」と反省をつづった。 

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加納さんの謝罪コメント
ワタナベエンタテイメント

 

村上さんは「考えればわかるはずなのに、多くの人を傷つける発言をしてしまいました。ネタでは何でも発言していい、人を傷つけていいなどと思ったことはありませんが、今回の発言でそれをしてしまいました」とした上で、「本当に無知でした。本当に申し訳ございません。今後はこのようなことは決して致しません」と謝罪した。

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村上さんの謝罪コメント
ワタナベエンタテイメント

「ヘイトとの対峙の仕方を考え続ける」

イベントを主催したカクバリズム社も公式サイトなどに「差別表現に対し、すぐに反応できず、訂正や謝罪もできず大変申し訳ございませんでした。あの場ですぐ言及すべきでした。言い訳のしようもありません」と謝罪するコメントを発表

「謝罪だけでなく、本当の意味でのヘイトとの対峙の仕方、この社会の中でステージに立つことの意味を考え続けていきたいです」と悔恨の思いをつづった。

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主催者の謝罪コメント