七五三の無償出張撮影、児童養護施設など全国5カ所で実施中。応募した職員「子どもを喜ばすことができるいい機会」

関東地方の児童養護施設では11月14日、入所する7歳の女の子の撮影があった。華やかな振袖に身を包んだ女の子は、秋晴れの空の下、さまざまなポーズで撮影してもらっていた。
関東地方の児童養護施設での「七五三応援プロジェクト」の撮影(2021年11月14日)
関東地方の児童養護施設での「七五三応援プロジェクト」の撮影(2021年11月14日)
撮影:安藤健二

コロナ禍でも、あらゆる環境の子供たちに「七五三」の楽しい思い出づくりをしてほしい。

そんな思いから、全国のヤングケアラーがいる家庭と児童養護施設の子どもたちを対象に、無償で「七五三」の出張撮影をするプロジェクトが10月から11月にかけて全国5カ所で実施中だ。

この「七五三応援プロジェクト」を実施するのは、家族・子ども向けの出張撮影サービス「fotowa(フォトワ)」だ。今回のプロジェクトの趣旨に賛同した契約カメラマンがスケジュールを空けて、各地で子ども達の撮影をしている。

■「日頃からネットを検索している中で、今回の募集を見つけました」と施設の職員

11月14日、関東地方の児童養護施設では入所者の7歳女児の撮影があった。華やかな振袖に身を包んだ女の子は、秋晴れの空の下、さまざまなポーズで撮影してもらっていた。女の子に感想を聞くと「楽しかった!」と明るく言った。今回の企画に応募した理由について、施設職員の男性は次のように話した。

「子ども達の支援につながるような物がないか、日頃からネットを検索している中で、今回の募集を見つけました。それ見た瞬間に『あ、これだ』と。なかなか施設で七五三の着物を借りるというのも難しい中で、子どもを喜ばすことができるいい機会だと思いました。施設長に相談して、個人情報が漏れないようにするという条件で、ゴーサインが出ました」

この児童養護施設も2020年以降、コロナ禍で施設でも外出の機会が減っていた。学校も休校になったことを受けて、児童が施設内で過ごす時間が長くなった結果、ストレスから児童同士のトラブルが発生することもあったという。

そうした中で、「今回のような試みを無料でやっていただけたのは、大変有り難いです」と感謝していた。

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