『日本沈没』初のアニメ化 2020年東京オリンピック直後を舞台に「大災害のてん末」描く

Netflixオリジナルアニメシリーズとして2020年に世界へ配信される。ストーリーは全10話。
浅政明監督が手掛ける『日本沈没2020』のティザービジュアル
浅政明監督が手掛ける『日本沈没2020』のティザービジュアル
“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners
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『日本沈没』初のアニメ化 2020年東京オリンピック直後を舞台に

1973年に小松左京さんが発表したベストセラーで、同年に実写映画化、06年には草なぎ剛と柴咲コウが共演して興収53.4億円のヒットを記録した『日本沈没』が、Netflixオリジナルアニメシリーズ『日本沈没2020』として初のアニメ化されることが9日、発表された。同作を手掛けるのは、『夜は短し歩けよ乙女』(17年)で日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞した湯浅政明監督。2020年東京オリンピック直後の日本を舞台に“災害への警鐘”と“危機を越え未来を切り拓く”物語が描かれる。

『夜は短し歩けよ乙女』のほか、『夜明け告げるルーのうた』(17年)、片寄涼太と川栄李奈が声優で共演した『きみと、波にのれたら』などを生み出してきた湯浅監督。Netflix作品は「デビルマン」を原作とした『DEVILMAN crybaby』以来、2度目の挑戦となる。音楽は、『ピンポン THE ANIMATION』など3回目のタッグとなる牛尾憲輔氏。制作は、湯浅監督が代表取締役を務めるサイエンスSARUが担当する。

本作では、これまでの『日本沈没』で描かれるのが少なかった“ごく普通の家族の物語”を通して、いま描かれるべき日本沈没のリアルに迫る。沈みゆく日本、人々はどこに向かい、世界はどう見つめるのか。選択を突きつけられた人々が向き合う現実と再生の物語が紡がれる。あわせて、ティザービジュアルも解禁。崩壊した都市の中で、前に踏み出そうとする主人公の歩と剛の後ろ姿が描かれ、厳しい現実から一筋の光を感じさせるデザインになっている。

湯浅監督は「国ってなんだ? 日本人ってなんだ? 生まれた場所とそこの環境で何が決まるの? 決まらないの? 子どもの頃に疑問に思った自分へ答えるべく、このビッグタイトルへ挑みます」と気合い十分。「オリンピックイヤーに起きた、国家の存亡にかかわる天変地異の中を避難する家族と、たまたまそこへ居合わせた人たち、出会う人々にフォーカスし、大災害のてん末を描きます」と内容の一部にも言及。

小松さんの原作管理を行う、次男の小松実盛氏は「小松左京が『日本沈没』に込めた“恐るべき危機を乗り越え生き残った日本人だからこそ、人類社会が直面するさまざまな危機への解決に貢献でき、世界で見直され、未来に特別な役割を果たせる”という想い。『日本沈没2020』を、世界中の人々に、日本が誇るアニメーションの手法を駆使した作品として楽しんでもらうと同時に、物語に込められた“災害への警鐘”と“危機を越え未来を切り拓く”というメッセージを受け取っていただければ幸いです」と話している。

配信は2020年。ストーリーは全10話で描かれる。

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